【雑記】なぜ真夏に長袖のシャツを羽織るのか
先日関東でも梅雨が明けた。
本当は7月上旬には明けてたんじゃない?と思わざるを得ないけれど、公式記録としては関東甲信越地域の梅雨明けは7/18。昨年と同じ日であった。
そして梅雨が明けて暑くなると悩むのが「何を着たら良いか」ということである。
1年ほど前にこんな記事を投稿していた。
色々書いてはみたが、じゃあ結局何を着たら良いんだ?という最適解は以前模索中である。麻は涼しいけれど、汗をかくと汗染みがハンパなく目立つ。小心者の私は汗で濡れたシャツを見るとなぜか緊張し、ますます汗をかく悪循環に陥る。一方合繊の機能素材は着用し続けると臭いが気になってくる。普通の洗濯では落としずらい、”臭いが染みつく”感じは、合繊素材のデメリットの一つ。また半袖短パンで通勤することも可能な職場だけれど、オフィスでおっさんの肌なんてあまり見せたくない(見たくもない)。
そんな悩める中年の私ではあるが、最近よく着るようになったのが長袖シャツ×インナーのカットソーというコーディネートである。
何をいまさら?と思われるかもしれない。
長袖のシャツを着ることで、大人としてのきちんと感がでるうえに、暑ければ袖をまくることで、着こなしでニュアンスが付けられる。世のおじさん達は半袖のシャツを着ていることが多いが、あえて長袖を着るのが重要だと思う。長袖は室内の冷房対策としても有効。さらにインナーを着ることで、汗をかいたときの生地透け問題が解消される。
シャツの下にインナーを着ることに当初は抵抗感はあったのは事実。でもその抵抗感を払拭したのは、みんな大好き?BEAMSの西口さんの着こなしであった。
ポイントはいくつもあるけれど、まずリラックスしたフィットをシャツを選ぶことがポイントだと思う。今っぽいシルエットになるし、パンツにタックインした際のブラウジングも楽しめる。また外している前身頃のボタンも重要だと思う。肩の力が抜けた着こなしになるし、あえてこのスタイリングにしてるんだという意図が見えやすい。
やはりシャツは洗いざらいのオックスが良いだろうか。コットンリネンでも良いかも。定番はブルックスのボタンダウンシャツであろう。でもユニクロでもMUJIでも良いと思います。ちなみに私が最近再び着だしたのは、昔から好きなブランドである「WORKERS」のシャツです(WORKERSについては後日触れたいと思います。とても良いブランド)
インナーの定番といえばHanesのBEEFY。大量に汗をかくと全然乾かないのが綿100%の欠点だが、天然繊維の気持ちよさは感じられる。こちらもユニクロでもMUJIでも問題はない。ただ蛍光の白が強いものより、多少生成り色の方が自分の好みである。ウール100%のTシャツでもいいと思う。私は昔MUJIが出していたウール100%Tシャツを、セールでまとめ買いしたもの着ているが、色が全て黒なので白シャツのインナーとしては使いづらい。
たとえ裸でいたとしても暑い夏。中途半端に半袖なんかを着るよりも、ある程度肌の露出を避けるようなファッションの方が、中年おじさんの装いとしては適してるのではないかな感じています。
【雑記】and wanderの誤表記事例に思うこと

自社では定期的にQC(Quality Control)に関する研修が行われている。
ファッション製品も工業品の一部であり、お店で売られるまでには色んな試験に合格する必要がある.。また遵守しなければならない法律も存在する。
そしてそんな試験の合格基準や法律は日々変化する。最近での大きな変化は、服の布ラベルについている洗濯方法などを表す絵表示が変わったことだろうか。最近服を買った方は表示が変わったことに気づいただろうか?ちなみに私は絵表示など一切チェックしないので、この業界で仕事をしてなかったら気付かなかった・・・と思う。
そんな制度の変化を説明したり、他社のクレーム事例を紹介したりする研修なのだが、その研修で「and wander」の誤表記事例が紹介されていた。
冒頭にその内容のスクショを載せたが、要は使っている生地の混率も機能も全くデタラメの記載をしてしまっていたというもの。当然リコールの対象である。
別にこの件を紹介したのは、「そんな基本的なこと間違えるなんて馬鹿だよな〜」と嘲笑したいわけでは無い。この手のミスは通常業務で起こり得ることであり、自分も同様の間違いをしないようにと身が引き締まる思いである。そうではなく、どうしてこんなことが起こってしまったのか?という点が気になっている。
登山やハイキングが趣味の人であれば、ハイキング用品を扱うブランドとして生まれた「and wander」はよくご存知だと思う。類似する他ブランドと比較するとファッション性が強いブランドだが、基本はハイキング用品のブランド。つまり素材やその他機能こそが肝となるジャンルであり、売りである機能の表示を間違えるなんてことは言語道断なのである。
さらに製品回収まではいかなかったものの、昨年1年間で混率の誤表記が他に3件もあったことがホームページに載っていた。先ほどこのようなミスは起こり得ると書いたものの、1つのブランドで年間に計4件も誤表記問題を発生させたのは正直"ありえない"と感じる。
数年前に「and wander」はTSIホールディングスという大手アパレルの傘下となった。ここからは部外者の憶測になってしまうが、大きな組織となりブランドの規模が大きくなるにつれて、細かいチェックができなくなってしまった。あるいはアウトドア衣料に今まで携わってこなかった人が、人事異動により品質管理をするようになった、というような理由があるのではないかと想像する。こういった問題は組織としてのチェック漏れに起因することが多いからだ。
小規模なブランドが成長しブランド価値が高まると、大手メーカーが買収する・傘下に収めるといったケースは世界中に枚挙にいとがまない。その結果本来のブランドの良かった部分が薄まってしまう例もあり、「and wander」が今後そういった例とならないことをお節介ながらも願っている。
何となく手にとってしまう服③ John Smedleyのカーディガン

常に着ているわけではないけれど、何となく手に取ってしまう服。
大人にとっての良い服とはそうあるべきだと(勝手に)思っている。
今回紹介するのはJohn Smedley(以下スメドレー)のウールカーディガン。
もう暑くなってきたのにまだウール?と思われるかもしれないですが、私は基本一年中ウールの服を着ています。真夏であっても、冷房対策としてウールの服はとても有効で、このカーデもカバンのなかに放り込んでおいて冷房がキツイ電車内や室内で羽織ることが多いです。
改めて説明不要なほど色々なメディアで紹介されているスメドレー。結構高いので正直定価で買ったことはありません。たまにセール品や古着を買うことがほとんどです(そういえば昔、埼玉にアウトレットショップがあったな…)
正直言うと、ちょっと過大評価されているニットだと思います。
確かに良いニットですが、一部の業界人みたいに神格化して持ち上げるほどのものでもない。何をもって"良い"とするかは色んな考え方がありますが、もっと良いウールの原料はあるし、もっと日本人の体型に合った作りのニットもある。その意味では今の定価ははっきり言って高すぎると思います。
では何で着続けているのか。
それはブランドに対する憧れ、その一言に尽きます。学生時代に英国系の古着屋に入り浸っていた私にとって、高級なニットといえばまずスメドレーでした。「スメドレーは水洗いすべきか否か」なんてことが議論になるほどで、ある意味当時から“神格化”されていたのです(私の周りに変人が多かっただけかもしれない)
特に1960年代のMODSカルチャーに傾倒していたこともあり、ニットポロは良く着ていました。
だから服を仕事にするようになり、色んなニットに触れてきた今でも、つい手にとってしまう服なんだと思います。
そういえばこの記事を書くにあたってスメドレーのサイトを見てみたところ、コートも売っていてびっくり。以前のBARBOUR Tシャツではないですがそこに需要はあるのだろうか?大きなお世話ですね。
【雑記】ファッションラバーにとってのミニマリズムとは

フランス人は10着しか洋服を持たないとか何とかではないけれど、本当に自分らしいアイテムで、ワードローブを完成させることが私の理想であることは間違いない。それはいわゆるミニマリズムの思想にも通じるところがあると思う。
ただ一方で自分に合ったアイテムを見つけるには、色々な服なりアクセサリーを試さなければいけない。トライアンドエラーを繰り返さない限り、自分のスタイルは確立できない。その結果としてアイテム数は増えていくという矛盾に陥る。
白シャツと黒パンツしか着ないという、ジョブズもどきがいた時期もあった。でもファッション好きであれば、常にモノトーン姿でいることに違和感を覚えるはずである。ましてや四季が明確な日本に住んでいるならなおさら。
日々何を着るかに思考する時間を費やしたくないというのが、そんなジョブズもどきの言い分だったけれど、日々何を着るかを考えたくなるのがファッション好きというもの。トレンドを取り入れるかどうかは置いておいて、TPOに適した服装だったり、四季や気候に適した装いだったり。そういった想像をすることを楽しめない人生は、大きなお世話だけど何だか虚しい。
ファッション好きにとってのミニマリズムとはどうあるべきなのか。1つの参考になるのが、登山の分野でいうUL(ウルトラライト)ハイキング(以下UL)と呼ばれる考え方ではないかと思う。
ULの発祥はロングトレイルを歩くことが一般的なアメリカであるが、この概念を日本に紹介した第一人者が、東京の三鷹にある「ハイカーズデポ」の経営者である土屋氏であろう。彼の著書「ウルトラライトハイキング」は私も愛読している。

ULの目的とは、長い距離を歩くために、所有物をできるだけ軽くするというもの。でもただ軽くするわけにはいかない。ハイキングは自然を相手にするアクティビティ。間違えれば命を落とす可能性もある。食料や水をどれだけ持っていけば良いのか、悪天候に対応できる服装か、怪我をした際の対応は可能か…など、考るべきことは尽きない。
要は「自分の持ちものについて徹底的に考え、想像を膨らませる」ことが必要なのであり、これは日常のファッションにも通じるのではないかと考えている。
先ほど紹介した本や、鎌倉にある「山と道」のショップでワークショップが開催されていたりするが、ULを目指す方法論は以下のようなものだ。
- 現状の持ち物をリスト化し、全ての重量を計測する
- それぞれのアイテムに関して、より軽くできないを考える
- 1つのものを複数の用途に利用できないかを考える
などなど…。
ファッションにおいて重量に関してはとりあえず置いておくにしても、あるアイテムを複数の用途に使うという考えはとても重要だと思う。
スーツはビジネスのためだけのものではない。普段着としても着ようとするならば、スーツの選び方も幅が広がるかもしれない。ウールTシャツの有効性はここ数年で一気に拡がったと思う。機能に優れたウールはモノを減らす一助となりうる。
極論私は、仕事に着ていくスーツ姿で山をハイキングしたいのだ。
現実にはそんなことは難しいけれど、根本にはそういう考えがある。それが最終的には別記事で紹介したような、山本耀司氏が憧れるノマドの姿にたどり着くのかもしれない。
何となく手にとってしまう服(靴)③ MUJIの疲れにくい 撥水スニーカー

常に着ているわけではないけれど、何となく手に取ってしまう服。
大人にとっての良い服とはそうあるべきだと(勝手に)思っている。
今回は服ではなくて靴、MUJIのスニーカーを紹介します。
いつからかは忘れましたが、スニーカーにこだわることをやめました。
その理由は一つ、一生モノとなる可能性が限りなく低いから。
ご存じのようにどんな高いスニーカーでもいつかは劣化します。
底が減り、穴が開き、ソールの加水分解といった現象も保管状況によっては発生します。私もかつてはMade in USAのコンバースを数足所有したり、Hykeとのコラボのadidasを履いていたことがありました。
どちらもそれなりの価格がしたので、ソールが剥がれたらリペアしたり、グルー状のスニーカー用のボンド?で靴底減りを阻止しようとしたり、悪戦苦闘したこともあります。
でも結局そんな努力は報われませんでした。
ある程度手をかければずっと履ける革靴と違って、スニーカーには寿命がある。
だから馬鹿馬鹿しくなり、スニーカーに関しては履きつぶすことを前提にしたのです。
ちょうどそのころ出会ったのがMUJIのスニーカーでした。
この配色を見慣れない方は多いでしょう。
うろ覚えですがどこかの店舗限定の配色で、N.Hollywoodのデザイナーが手がけたとかどうだか。そのためだか、どこかミリタリースニーカーっぽい雰囲気に惹かれ、購入を決めたのです。しかも売れ残りだったのでセール価格でした。
MUJIのスニーカーは優秀です。
こちらに書かれた企画の背景を読むと、どれだけ研究されているかが分かります。
うちの会社の企画担当にも見習ってほしいぐらい。
土踏まずに靴底がフィットする感じが、あのオールデンと履いた時の感覚に匹敵すると言ったら言い過ぎか。ちなみにニューバランスのスニーカーを履いたことが無いので、それとの比較はできなません。
今後を考えるとグレーの販売がないのが難点ではあります。ソールの色がボディと違うバイカラーの配色は気分ではないので、買うとしたら白か黒だろうか。カーキなんてあったら真っ先に買うのに。とにかく今後もお世話になるであろうスニーカーです。
何となく手にとってしまう服② HELMUT LANGのデニムジャケット

常に着ているわけではないけれど、何となく手に取ってしまう服。
大人にとっての良い服とはそうあるべきだと(勝手に)思っている。
今回紹介するのはHELMUT LANGのデニムジャケット。リアルタイムを生きてきた私としては、意地でもこれをヴィンテージとは呼びたくないのですが、若い世代からしたらこれもヴィンテージとなるのかもしれません。
昔人気を博したファッション雑誌「Men's nonno」、通称「メンノン」で見かけた海外のストリートスナップ特集。そのパリ版で、このラングのグレーのジャケットに、A.P.C.のスタンダードジーンズを履いた人が掲載されていました。今思えばなんてことの無いコーディネートでしたが、当時高校生だった私にはとても新鮮に感じ、いつか真似をして2つとも買おうと決意したのです。

最初はA.P.C.のデニムを、そして後にラングのこちらを中古で買いました。A.P.C.は後に売ってしまいましたが、ジャケットはボロボロで薄汚れてますが今でも残り、年に数回着用しています。
手元にリーバイスが無いので比較できないですが、デザインはオーセンティックなGジャンの形を踏襲してます。胸元のポケット位置が高く重心が高い印象。裄丈は長く、それが全体のバランス良さに影響している気がします。
特に大きな特徴もないジャケットですが、その主張の無さが長く愛用し続けている理由の一つとなっています。
【雑記】旅先で出会ったマーケットに思うこと

パリ、リヨン、ニューヨーク、香港・・・
昔から旅先で訪れたマーケットの写真を撮ることが好きです。
その深層心理として、こういった個人店で買い物をすることへの憧れがあるのです。
本当は八百屋、精肉店、魚屋、それぞれに立ち寄って、パッケージ化されていない食料を手に入れたい。でも日常ではつい便利なスーパーに行ってしまう。ブツブツ言いながら、かさ張るプラスティックのトレイを片付け、いつの日か、地元の街から個人商店が消えていく…

日本の商店街の空洞化は今に始まった話では無いですが、特に私が住んでいるような郊外になればなるほど、大規模な駐車場を備えたイ◯ンとの競争に破れ、寂れたシャッター街となってしまうことは見慣れた光景です。

そういえば15年ほど前に私が住んでいた、アメリカのボストン郊外にある、ウォータータウンという街では、当時ウォルマート出店に対する反対運動が起こっていました。現在どういう状況なのだろう。すでにウォルマートはできており、地元の個人店が淘汰されているかもしれません。
その一方で特に反対運動が起こることも無く、狭い国土に次々とショッピングモールが建てられる日本。
忸怩たる思いを感じつつも、特に子供連れには、やっぱり大規模スーパーやショッピングモールが便利。今日もつい買い物に行ってしまう自分。

もちろん東京にも戸越銀座とか砂町銀座といった有名な商店街があります。でも持論ですが、商店街は自宅や職場といった生活圏内にあることが前提で、わざわざ観光地のように赴くのは違うかなと思います。

全くファッションと関係がない話をしてしまいましたが、アパレルのショップはある意味全てが個人商店であるともいえます。UNIQLOのような基本接客をしない店は別ですが、アパレルの店は必ず販売員を置いた接客商売が基本です。ある程度マニュアルがあったとしても、最終的には販売員のを力によってお客様にお買い上げ頂きます。ブランドとかプロダクトで差別化しづらい今、ファッション業界に関してはこの"個人商店"が、引き続き重要になってくるんだなということを感じています。